TOEIC®500点勉強法|リスニング対策Part3攻略法

TOEIC®のスコア500点を突破したい。でも、なかなか500点の壁を越えられない…。
TOEIC®のスコアアップには誰しも悩むもの。そんな悩みを解決するため、ここではPART3のリスニング問題の対策・攻略アドバイスをご紹介します。効率的にスコアアップするためにも、日頃の文法、単語、リスニングなどの勉強と共に、ぜひ参考にしてみてください。

1.PART3の特徴を知ろう

 攻略するためにはまず問題についてきちんと把握しておく必要があります。

 PART3の出題形式は、「会話問題」で39問出題されます。2人、または3人の会話を聞いて、会話についての3つの設問に答えます。もっともふさわしいものを(A)、(B)、(C)、(D)の4つの選択肢の中から1つ選び、解答用紙にマークします。

会話は問題用紙に印刷されていませんが、設問文と選択肢は印刷されており、会話と設問文は1度ずつ放送されます。39問の内、1つの会話で3つの設問があるので、聞く会話は13個あります。新形式では、会話の中で聞いたこと、図などで見た情報を関連づけて解答する設問もありました。

 前半は易しめの問題が多く、後半は難易度が高くなります。易しめな会話の場面は、店や駅、美術館などで客とのやり取りが行われるものです。客と店員が深い話をすることはなく、大抵「在庫があるかどうか」、「次の電車はいつ来るか」、「チケットを買いたい」など、表面的なやり取りがほとんどです。会話のパターンも決まっており、「ありますか?」と聞いたら「あいにく…」となるのがお決まりです。

 一方、難易度が高い会話は、ビジネスの場面です。同僚同士の会話は、業界も様々で、内容も展開も多種多様です。高得点をとるためには、ビジネスの場面での会話を理解して正しい解答を選ぶ必要があります。

2.PART3のポイントは?

 PART3は、いかに設問の先読みに集中できるかがポイントとなります。なぜなら、1つの会話に3つの設問があり、答える時間が約80~90秒しかないからです。

この時間を全て使って解答するのではなく、正解の選択とマークシートへの記入を短い時間で済ませ、余った時間を先読みにあてていくことがポイントです。

PART3を攻略するための具体的なポイントは、「リーディング」「読むスピード」です。リスニングセクションですが、設問と選択肢はリーディングになるからです。

あらかじめ設問の内容を知っておくことで、的を絞って聞き取りやすくなるため、会話が放送される前に、できる限り設問文と選択肢の要点を読み取って準備をしておくことが大切です。そのためにも読むスピードが重要です。リスニングもリーディングも情報処理能力が主に問われていると言えるので、素早く読んで意味を理解する力を身につけましょう。

先読みをして、事前に把握しておいた情報をもとに、会話を聞きながら、もしくは会話が終了したらすぐ正解を判断しましょう。この際、マークシートを塗りつぶしている時間がかかってしまうので、マークシートに印をつけておくだけにとどめ、リスニング終了後、リーディングテストの最初にまとめてマークシートを塗りつぶしましょう。マークシートに印をつけたらすぐに次の設問を先読みし、会話が放送される前に注目すべき情報を絞っておき、放送が始まったら音声に集中します。難問に集中しすぎず、先読みのリズムを崩さないように注意しましょう。

3.4つの出題パターンを攻略

PART3の出題パターンは4つに分けられます。

1)概要を問うもの(11問程)

 基本的に1問目に出題されます。これらは定型問題のため、暗記しておくことで設問を一瞬で読み、理解できる力を身につけましょう。

【設問例】

・What are the speakers mainly discussing?(2人は主に何について話していますか?)

・Where most likely are the speakers? (2人はどこにいると考えられますか?)

・What is the topic of the conference?(会議の話題は何ですか?)

・What is the problem?(問題は何ですか?)

・Who most likely is the woman?(女性は誰だと思われますか?)

・What problem does the woman mention?(女性はどんな問題を述べていますか?)

2)詳細を問うもの(24問程)

 定型問題の他に、基本的には設問文の主語の人物が答えを言う特有の問題があります。

【設問例:定型問題】

・What does the woman ask the man to do?(女性は男性に何をするように頼んでいますか?)

・What does the man suggest the woman do?(男性は女性に何をするように勧めていますか?)

・What does the woman ask for?(女性は何を求めていますか?)

・What does the man ask about?(男性は何について尋ねていますか?)

・What is the man concerned about?(男性は何を心配していますか?)

・What will the woman probably do next?(女性は次に何をすると考えられますか?)

・What does the man say has done?(男性は何をしたと言っていますか?)

【設問例:会話特有の問題】

・What will happen at 3:00P.M.?(午後3時に何が起こりますか?)

・Why did the man go to New York?(男性はなぜニューヨークに行ったのですか?)

・How did the woman receive the product?(女性はどのようにして商品を受け取りましたか?)

・What is the woman planning to do?(女性は何をしようとしていますか?)

3)発言の意図を問うもの(2~3問程)

 文脈から発言を判断。発言に至るまでの、話の流れを理解することが最も重要です。

【設問例】

・What does the man mean when he says, “Not at all”?(男性が“Not at all”と言った意味は何ですか?)

・Why does the woman say “Certainly”?(女性が“Certainly”と言ったのはなぜですか?)

4)図表との関連を問うもの(3問)

 図表が問題用紙に印刷されているパターンもありますが、図表だけでは問題は解けません。会話の内容を踏まえた上で、該当する情報を図表から読み取ります。

【設問例】

・Look at the graphic. Where is the woman now?(図を見てください。彼女は今いるのはどこですか?)

・Look at the graphic. Where will the festival probably be held?(図を見てください。フェスティバルはどこで行われると考えられますか?)

放送される会話の種類は、日常会話とオフィスでのビジネス会話の2種類があります。店員と客などの日常会話は易しめで、オフィスでのビジネス会話は難易度が高い傾向にありますが、問題の難易度によっては日常会話でも難しく、ビジネス会話でも易しい設問もあります。

 日常会話の例題を挙げて、解答する際に確認すべきポイントをお伝えします。

例題)

《放送文》

 Question 1 through 3 refer to the following conversation.(問題1-3は次の会話に関するものです)

M: Hi, this is Jon Anderson. I’m calling about a coffee machine we ordered from your store last week. We ordered the CZ-100 Brewing System, but received CZ-10 instead.

(こんにちは。Jon Andersonと申します。先週あなたのお店に注文したコーヒーメーカーのことでお電話しています。CZ-100 Brewing Systemを注文したのですが、代わりにCZ-10を受け取取ったのです)

W: Oh, I’m sorry for the trouble, Mr. Anderson. Do you have your order number with you now?

(Anderson様、ご不便をおかけして申し訳ございません。注文番号は、今お手元にございますでしょうか?)

M: Yes, the number is 65789. Could you send the correct order as soon as possible? I’ll be out of town from Thursday for a business trip.

(はい、番号は65789です。なるべく早く正しい注文品を送ってもらえますか? 木曜日から出張で出かける予定なんです)

W: Sure, we will ship it right away, It should arrive by Tuesday afternoon.

(もちろんです、すぐに発想いたします。火曜日の午後までには到着するはずです)

《設問文》

1.What problem does the man mention?(男性はどんな問題について述べていますか?)

(A) He received the wrong model.(彼は間違ったモデルを受け取った)

(B) He has been charged incorrectly.(間違って課金された)

(C) The product arrived late.(製品が遅れて到着した)

(D) The coffee machine does not function properly.(コーヒーメーカーが正常に機能しない)

2.What does woman ask for?(女性は何を求めていますか?)

(A) The man’s house address.(彼の家の住所)

(B) The man’s telephone number.(彼の電話番号)

(C) The confirm number.(確認番号)

(D) The date of the purchase.(購入日)

3.What will the man probably do on Thursday?(男性は木曜日に何をすると思われますか?)

(A) The order again.(再び注文する)

(B) Travel on business.(出張に行く)

(C) Send a order number.(注文番号を送る)

(D) Contact the woman.(女性に連絡する)

ポイント1:聞き取る内容を確認

 まず、設問を先に読み、聞き取る内容と誰が答えを言うかを確認しておくこと。時間があれば、選択肢にもざっと目を通しておくといいでしょう。設問文1は、男性が述べている内容、設問文2は、女性が求めている内容、設問文3は、男性が金曜日に何をするか答える内容、この3つを意識しながら放送される会話を聞きましょう。

ポイント2:冒頭を聞いて用件を確認

設問の1問目にトラブルに関する設問がある場合は、冒頭でその内容が分かります。男性は、

「We ordered the CZ-100 Brewing System, but received CZ-10 instead.」つまり、

「CZ-100 Brewing Systemを注文したが、CZ-10を受け取取った」と言っています。型番が異なっ

たモデルを受け取っているため、1問目の正解は(A)です。会話の中で、nut やbutなど、マイナ

スを連想させる表現もトラブルだというヒントになります。

ポイント3:質問の表現を確認

 設問の2問目は、女性が求めているものを聞き取りましょう。何かを訪ねる表現がヒントです。

 女性は「Do you have your order number with you now?」と、「注文番号」を今持っているか尋ねています。この「order number」のことを、「confirm number」=「確認番号」と言い換えている(C)が正解です。

ポイント4:キーワードを確認

 3つ目の設問では、男性が木曜日に何をするかということを尋ねているので、「木曜日」に関する内容を聞き取るようにしましょう。ピンポイントでの聞き取りが求められます。

 男性は「I’ll be out of town from Thursday for a business trip.」と、木曜日から出張で出かける予

定だと話しています。business tripを、travel on businessと言い換えている(B)が正解です。

4.PART3の攻略ポイント

●設問を読む

 どのような情報を聞き取れば設問に答えられるのかということを先に確認しておくことで、ピンポイントで会話を聞き取るヒントを得ることができます。時間がなければ、設問のみを読んで頭に入れておきましょう。時間があれば、設問を頭に入れた上で、選択肢に目を通しておくといいでしょう。

●会話の冒頭を聞く

 会話の冒頭を聞くことで、「どこで」、「誰が」、「何について」話しているという会話の概要を理解することができます。基本的に1問目が冒頭の聞き取りに対応しているので、1問目の設問は先に読んでおいた上で会話を聞くことが効率的です。

●会話の詳細を聞く

2問目、3問目は、ピンポイントの情報を問うものが多いので、概要が分からなくても該当する部分さえ聞き取れれば正解することが可能です。設問を頭に入れておいて、求められている情報だけ待ち伏せして解答するようにしましょう。

 設問は3問で、設問を読み上げる時間が3秒程度、設問と設問の間は8秒あります。1問目が読み始められてから、次の会話が流れるまで約35秒あります。この時間は、放送された会話の問題を解く時間と、次の会話の設問を先読みする時間となります。理想的な速さは、2問目の読み上げが終わるくらいまでに解答を終えられるぐらいです。残りの20秒弱は次の3問を先読みする時間にあてるといいでしょう。


いかがでしたでしょうか? TOEIC®500点を突破するための対策・攻略ポイントを抑えながら練習問題にどんどん挑戦していってください。日頃の勉強で英語力を身につけ、スコアアップに繋がる試験の攻略方も抑えて、500点突破していきましょう!

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