TOEIC600点をとる勉強法を徹底解説! PARTごとの対策ポイントまとめ

TOEICのスコア600点を突破したい。でも、なかなか600点の壁を越えられない…。

TOEICのスコアアップには誰しも悩むもの。600点を突破するためには地道な努力も必要ですが、PART1~7の問題形式、対策のためのポイントを知っておくと効率的にスコアアップできます。ということで、ここでは各パートの問題の対策・攻略アドバイスをまとめてご紹介します。日頃の文法、単語、リスニングなどの勉強と共に、ぜひ参考にしてみてください。


TOEIC600点は、どの程度の英語力が必要?

600点を突破するためにはどの程度の英語力が必要なのでしょうか。TOEIC公式ページでは、「自分宛てに書かれた簡単な仕事上のメモを読んで理解できる」、「ゆっくりと配慮して話してもらえば、目的地までの順路を理解できる」とレベルだとされています。英検でいうと準2級~2級の英語力です。

そもそもTOEICは、リスニング(約45分間・100問)、リーディング(75分間・100問)、合計約2時間で200問に答えるマークシート方式の一斉客観テストです。出題形式は毎回同じで、テストは英文のみで構成されており、英文和訳・和文英訳といった設問はありません。リスニングセクションは、PART1からPART4まであり、会話やナレーションを聞いて設問に解答します。リーディングセクションは、PART5からPART7までで、印刷された問題を読んで設問に解答する形式です。


リスニングPART1の対策ポイント!

1.PART1の問題タイプごとの攻略ポイントを知ろう!

PART1の問題タイプは以下の3つに分けられます。

人物が1人の写真

人物が複数の写真

人物がいない物だけの写真

それぞれの問題タイプごとの対策ポイントについて説明します。

<人物が1人の写真>

人物がメインの写真では、基本的に人物の動作がポイント。英文が流れる前に、誰が・どこで・何をしている、この3つを中心に写真をチェックしておきましょう。

例として、女性が部屋の中で1人で壁にペンキを塗っている写真を挙げてみます。チェックポイントをみてみましょう。

誰が→女性が

どこで→部屋で

何をしている→壁にペンキを塗っている

まずはこの3つを確認します。この他にも、写真に写っているものがあれば確認しておくといいでしょう。この写真には他に、ペンキの入ったバケツ、女性が手に持っているローラー、ペンキを塗っている壁、女性がかぶっている帽子などが写っています。

問題の写真を見た後、本番では「Look at the picture marked No.〇 in your testbook」と音声が流れたら、次に流れる英文に集中してください。人物の動作は、主に動詞がポイントとなるので、動詞に注意して聞くといいでしょう。

<放送分の例>

A:A woman issweeping a floor.(女性が床を掃いています)

B:A woman iscarrying a bucket.(女性がバケツを運んでいます)

C:A woman isputting on a cap.(女性が帽子をかぶるところです)

D:A woman isusing a tool.(女性が道具を使っています)

<正解と解説>

A:A woman is sweeping a entrance.

女性は〇ですが、sweepは箒で掃くことを意味しているので×。sweepの意味が分からなかったとしても、floor=床に対して何か行っているようには見えないので×だと分かります。

B:A woman iscarrying a bucket.

これも女性は〇。しかし、carrying a bucket=バケツを運んでいる動作には見えないので×。

C:A woman isputting on a cap.

女性は〇で、cap=帽子もかぶっているから〇かと思ったら、putting onは×。put onは身につけていない状態から、身につけるという動作のこと。すでに帽子を身につけている状態はwear a capとなります。

D:A woman is using a tool.

ということで正解はD。しかし、女性が使っているローラーをtool=道具とやや抽象化させています。写真にあるものを抽象的な言葉に言い換えることもあるので、しっかりと聞き取り、写真と合致しているかどうか判断する必要があります。また、人物がしていない動作や、写真に写っていないものは消去法を使って確実に削除しましょう。

<人物が複数の写真>

人物が複数の写真では、「どんな人たちが」、「どこで」、「どんな位置関係で」、「何をしている」がポイントになります。英文が流れる前に、人物、場所、位置関係、動作をチェックしておきましょう。

例として、男性2人が木々と芝生を背景に並んで道を走っている写真を挙げてみます。チェックポイントをみてみましょう。

どんな人たちが→男性2人が

どこで→外で

どんな位置関係で→横に並んで

何をしている→道を走っている

これ以外にも背景の木々、芝生が描写対象となることもあるので、確認しておきましょう。

人物の動作は、主に動詞がポイントとなりますが、それに加えて重要なのが「場所」や「位置関係の表現」。後半に注意して聞き取るようにしましょう。

<放送文の例>

A:The twomen facing opposite directions.(2人の男性は反対の方向を向いています)

B:The twomen running down a path.(2人の男性は小道を走っています)

C: The twomen watching a game.(2人の男性は試合を見ています)

D:The twomen working out in a gym.(2人の男性はジムでトレーニングをしています)

<正解と解説>

A:The twomen facing opposite directions.

2人の男性は〇で、Face=~の方を向くという表現は〇。しかし、opposite directions=逆の方向は×。same direction=同じ方向であれば正しい描写です。

B:The two men running down a path.

2人の男性は〇、running down a path=小道を走っているも〇なので、Bが正解です。running down=走っているという意味なので、downに下という意味はありません。それと同様に、walk down the street=道を歩くという表現もあります。

C: The twomen watching a game.

2人の男性は〇ですが、watching=見ているという状態はこの写真からは確認できません。動作が違うので消去しましょう。

D:The twomen working out in a gym.

work out=運動する、トレーニングをするという意味で写真と合っているのですが、場所はgymではないので×。

<人物がいない物だけの写真>

人物がいない、または小さくしか人物が写っていない写真は、全体を見て「何が」、「どこに」、「どんな状態であるか」を確認することがポイントです。

例として、中身が入った状態の複数のビンと、周りに花や野菜のようなものが、木の板の上に置かれている写真を挙げてみます。

何が→中身が入った複数のビン

どこに→木の板の上

どんな状態であるか→置かれてある

チェックポイントを確認し、状態と位置関係を見ることが大切です。

物の描写は、何が「主語」になるかがひとつのポイント。それに加えて「状態表現」の聞き取りが重要です。主語とそれを描写した状態表現の正しい組み合わせを選んで正解を聞き取りましょう。

<放送文の例>

A:Jars arestacked in a kitchen.(ビンが台所に積み重ねられています)

B:Salad isbeing served.(サラダが提供されているところです)

C:Flowershave been put in a cup.(花がコップに入れられています)

D:Containersare filled with items.(容器には品物が詰められています)

<正解と解説>

A:Jars are stacked in a kitchen.

be stacked=積み重ねられているという意味で、状態を正しく描写していないため×。また、kitchen=台所にあるようには見えないのでこれも×です。

B:Salad is being served.

現在進行形の受動態=bebeing+過去分詞は、主語がその動作を受けている最中であることを意味します。人物がその動作を行っていることを表しているのですが、間違った描写なのでこれも×。

C:Flowershave been put in a cup.

前半は〇ですが、花はコップに入っていないので×です。

D:Containers are filled with items.

ビンを容器という意味のcontainersとやや抽象的な言葉に言い換えていますが、〇。be filledwit~=~でいっぱいであるという状態を表す表現で、中に何か物が詰められている状態が描写されているので、Dが正解です。

2.攻略ポイントまとめ

① 写真の問題タイプを見ること

人物が1人か、複数か、あるいは物や風景なのかをチェックし、描写のパターンを予測することがポイント。

② 放送文の写真の描写を聞く

Aを聞く  正解の場合:続きを聞いてB、C、Dが不正解であることを確認する

不正解の場合:Bを聞く

Bを聞く 正解の場合:続きを聞いて、C、Dが不正解であることを確認する

不正解の場合:Cを聞く

Cを聞く  正解の場合:続きを聞いてDが不正解であることを確認する

不正解の場合:Dを聞く

Dを聞く→ Dが正解であることを確認する

※正解かどうか迷った時の判断するポイントは・・・。

◎写真に写っていない物や、人物がしていない動作が描写された場合には、すぐに消去すること。

◎正解か不正解か判断できないものがあった場合、他に正解だと思うものがあればそれを選択すること。

◎他が全て不正解ならば、判断できなかったものを選択すること。


リスニングPART2の対策ポイント!

1.PART2の問題タイプごとの攻略ポイントを知ろう!

PART2の問題タイプは以下の3つに分けられます。

<WH疑問文>

具体的な情報を求める疑問文で、WH疑問詞から始まります。求められた情報を答える応答が多いですが、ひねった応答の場合もあります。

<YES / NO疑問文>

Be動詞や助動詞で始まります。基本的にはYESかNOで答えます。ただし、単純にYESかNOで答える応答ではなく、ひねった応答の場合が多いです。

<質問文以外の文>

続く応答には様々なパターンが考えられます。例えば、「提案・依頼・申し出」、「選択疑問文」、「平叙文」などです。瞬時に内容を理解する力が求められます。

それぞれの問題タイプごとの対策ポイントについて説明します。

<WH疑問文>

When /Where / Who / Which / What / Why / How/ How often / How muchなどの疑問で始まる疑問文で、質問の種類を理解するためには、冒頭の疑問詞を聞き取る必要があります。冒頭だけではなく、前半まで聞き取れると質問全体の意味が分かるため、ひねりのある応答にも対応できるでしょう。

例題)

設問:Where isthe headquarters of Billy’s Pharmaceutical located?

(Billy’sPharmaceuticalの本社はどこにありますか?)

Where~と聞こえたら、場所を答える応答を意識して待ちます。ただ、WhereとWhenの発音は聞き分けにくいので、注意しましょう。

選択肢:(A)No, the head of the section chief.(いいえ、課長ではありません)

(B)Nextyear(来年)

(C)In New York.(ニューヨークです)

WH疑問文に対して、YesかNoで答えられないので、まずYesかNoが聞こえたらその選択肢は消去します。そのため、(A)は正解ではないとすぐに分かります。もし、質問の意味が分からなかった場合は、聞き取れた単語と同じものや似た発音のものは誤答の可能性があるため、消去しておきましょう。(A)の場合は、設問のheadquartersと、選択肢の中のheadが似た発音で、誤答を誘っているのが分かります。

(B)は、時を答えているのでWhenに対する応答です。冒頭をWhereではなく、Whenと聞き間違えていたら選んでしまうおそれのある選択肢です。

(C)は場所を答えているので、正解です。位置する場所の問質問文として、「Where is …located?」を覚えておくといいでしょう。

WH疑問文には冒頭だけでなく、しっかりと意味を理解しないと解けない問題もあります。Where / When / How などは冒頭だけ聞き取れれば正解を選択できる易しい問題も出題されますが、WhyとWhatは冒頭だけを聞いても答えを選択することはできません。少なくとも動詞までの意味を理解する必要があります。

例題)

設問:Why didyou leave Cathy cosmetics?

(なぜCathycosmetics社を辞めたのですか?)

Why~と聞こえたら動詞のleaveまで聞き取り、辞めた理由となる応答が流れるのを待ちます。

選択肢:(A)About 600 employees.(およそ600人の従業員です)

(B)I left it on your PC.(あなたのパソコンに置きました)

(C)To start my own shop. (自分の店を始めるためです)

Whyに対する応答は、理由です。理由を伝えるには必ず動詞が必要なので、主語+動詞「~が…だから」か、To+動詞「~するため」の応答が正解です。また、Becauseから始まる文は、その後の内容が正しいかを聞いて判断しましょう。

In Chicago. や、Threehours. のように、前置詞と名詞だけで答えているものは消去して、正しい解答をマークしましょう。

(A)の、employee=従業員は設問と関係がありそうに聞こえますが、動詞が入っていないため、理由を伝えることはできません。

(B)は主語+動詞の応答になっていますが、on your PC と場所を答えているので、これはWhereに対する応答です。

(C)はTo+動詞で「~するため」という理由を伝えています。店を始めるためは会社を辞める理由になっているので、正解は(C)です。

WhyとWhatの設問の応答文には必ず動詞が入っていなければいけないので、動詞が入っている選択肢をマークするようにしましょう。

<YES / NO疑問文>

Do you~?、Are you~?などで始まれば、Yes / No疑問文なので、設問の意味を理解する必要があります。そのため、動詞は聞き取らなければならず、動詞+目的語まで聞き取れれば答えを選択しやすくなります。

例題)

設問:Are youvisiting Hawaii this winter?

(この冬はハワイを訪れますか?)

Are you~と聞こえたら、動詞visitと、目的語のHawaiiまで聞き取り、ハワイを訪れるのかどうかの応答を待ちます。

選択肢:(A)Yes, I’ve just reserved ticket.

(はい、ちょうど航空券を予約したところです)

(B)Last winter.(去年の冬です)

(C)No, it is warmer than usual.(いいえ、いつもより暖かいです)

Yes / No疑問文の応答は必ずYesかNoで判断できるというわけではありません。YesかNoだけで判断できない場合がほとんどです。話を展開させる応答が基本なので、Yes / Noの後をきちんと聞き取れるようにしましょう。

(A)は、ハワイを訪れるかどうかに対して、Yes=訪問すると答えた後、追加の情報として航空券を予約したことを伝えているため、正解です。ただ、必ずしも応答でYesかNoが使われるわけではないことを覚えておいてください。

(B)は、thiswinterに対して誤答を誘おうとlast winterが使われています。同じ単語や似た発音が聞こえたらひっかけでの可能性が高いので注意が必要です。

(C)は、訪問するかどうかという質問に対して、warmerと気温を答えているので応答になっていません。

<質問文以外の文>

「提案・依頼・申し出」

提案、依頼、申し出をする際には定型表現があります。冒頭でその目的を理解し、動詞を中心に聞き取って内容を理解しましょう。

例題)

設問:Why don’twe discuss the new product development over dinner?

(夕食を取りながら、新しい商品開発について話し合いませんか?)

Why don’twe~と聞こえたら動詞discussまで聞き取り、「話し合いませんか?」という提案への応答を待ちましょう。

提案をする設問の場合は、Why don’t we~?(~したらどうですか?)の他に、How about~?(~はどうですか?)という表現がよく出てきます。

また、依頼の設問ではCouldyou~?(~してもらえますか?)、申し出の設問ではWould you like me to~?(~しましょうか?)という表現が頻出されます。

選択肢:(A)We usually eat at a restaurant.(私たちはたいていレストランで食べます)

(B)Soundsgood me.(いいですね)
(C)It was a new projectdiscussion, wasn’t it ?

(それは新しいプロジェクトの話し合いでしたよね?)

提案、依頼、申し出に対しては、受け入れるか、断るかのどちらかの応答しかありません。受け入れる場合の応答には決まり文句が使用され、断る場合にはその理由が伝えられます。

(A)はdinnerから連想される話をしているだけで、提案に対する応答にはなっていないので誤答です。

(B)は受け入れる場合の決まり文句が使用されているので正解です。提案の受け入れには、Sure, I’d love to.(ええ、喜んで)や、That’s a goodidea.(いいアイディアですね)などもあります。反対に断る場合には、I’m sorry, but Ihave plans for a meeting.(すみませんが、会議の予定があります)のように、必ず理由が伝えられます。

(C)は過去形なので、提案に対する応答にはならず、設問にあるdiscussの派生語discussionを用いた誤答です。

<質問文以外の文>

「選択疑問文」

「午前か午後」、「今日か明日」のように、AかBで選択をせまる疑問文です。選択の対象を聞き取ることが重要です。

例題)

設問:Do youwant to pay for the bag by cash or credit card?

(鞄は現金で支払いますか、それともクレジットカードですか?)

英文の長さにかかわらず、or で繋がれている設問は2つの内どちらかを選択させます。基本的には設問の後半部分、特にor の前後に集中して、選択する対象を聞き取るようにしましょう。

選択疑問文については、設問で使われた単語が応答で使われていても自然なため、ひっかけとしてすぐに消去することはできないので注意してください。

選択肢:(A)Yes, please.(はい、お願いします)

(B)A smallbag.(小さい鞄です)

(C)Do youtake this card?(このカードは使えますか?)

選択疑問文に対しては、基本的にどちらかを選ぶ応答になるので、設問で聞かれた選ぶ対象でないものは消去しましょう。この設問の場合は現金かクレジットカードを選択する問題なので、ピンポイントに聞き取ることがポイントです。

(A)は、お願いしますとしか言っておらず、選択をしていないので応答にはなっていません。

(B)は、設問にbagという単語はありますが、現金かクレジットカードの応答にはなりません。バッグを買う場面から連想して選択しないように注意しましょう。

(C)は、支払う際にこのクレジットカードが使えるかどうかを聞く定型表現で、正解です。質問に対して質問で応答することもあるので、覚えておいてください。

<質問文以外の文>

「平叙文」

情報を伝えたり、報告をしたりするような表現です。内容をきちんと理解する必要があるため、難易度が高くなります。

例題)

設問:We needto decide the wording of our new advertisement soon.

(私たちは新しい広告の文言をすぐに決める必要があります)

We need ~と聞こえたら、発話者と応答者が文言を決める必要があると判断できます。そのことに対する適切なコメントを待ちましょう。

設問:(A)More than three million people.(300万人を超える人々です)

(B)Is thedeadline tomorrow?(締め切りは明日ですか?)

(C)Magazineand a poster?(雑誌とポスターですか?)

平叙文は質問ではないので、コメントや質問で応答します。言ったことに対して付け加える一言なので、内容に関連した話を展開させている応答が正解です。

(A)は、文言を決めることと人数とは関係ないので、応答になっておらず、誤答です。

(B)は、デザインを決める締め切りをたずねているため、正解です。コメントと言っても質問で応答する場合もあるので、こういったパターンにも対応できるようにしておきましょう。

(C)は、advertisement(広告)から連想できそうですが、文言を決めることに対するコメントにはならないので誤答です。

2.攻略ポイントまとめ

① 設問を聞く

基本的に動詞までの前半部分を聞き取れれば、設問の大体の内容を理解することができます。全部聞き取るのが難しい場合は、前半だけ頭に入れることで応答に備えることが可能です。

② 応答を聞く

Aを聞く  正解の場合:続きを聞いてB、Cが不正解であることを確認する

不正解の場合:Bを聞く

Bを聞く 正解の場合:続きを聞いて、Cが不正解であることを確認する

不正解の場合:Cを聞く

Cを聞く→ Cが正解であることを確認する

適当に聞いても3割は正解できるPART2は、設問で使われた単語と同じ単語や、発音が似ている単語を応答に混ぜておくことで、誤答を誘うという仕掛けがあります。質問が聞き取れなかった場合や応答の意味が理解できなかた場合の対処法として、誤答を誘っているものは消去するといいでしょう。


リスニングPART3の対策ポイント!

1.PART3の問題タイプごとの攻略ポイントを知ろう!

PART3の出題パターンは4つに分けられます。

① 概要を問うもの(11問程)

基本的に1問目に出題されます。これらは定型問題のため、暗記しておくことで設問を一瞬で読み、理解することができるようになります。

【設問例】

・What arethe speakers mainly discussing?(2人は主に何について話していますか?)

・Where mostlikely are the speakers? (2人はどこにいると考えられますか?)

・What isthe topic of the conference?(会議の話題は何ですか?)

・What isthe problem?(問題は何ですか?)

・Who mostlikely is the woman?(女性は誰だと思われますか?)

・Whatproblem does the woman mention?(女性はどんな問題を述べていますか?)

② 詳細を問うもの(24問程)

定型問題の他に、基本的には設問文の主語の人物が答えを言う特有の問題があります。

【設問例:定型問題】

・What doesthe woman ask the man to do?(女性は男性に何をするように頼んでいますか?)

・What doesthe man suggest the woman do?(男性は女性に何をするように勧めていますか?)

・What doesthe woman ask for?(女性は何を求めていますか?)

・What doesthe man ask about?(男性は何について尋ねていますか?)

・What isthe man concerned about?(男性は何を心配していますか?)

・What willthe woman probably do next?(女性は次に何をすると考えられますか?)

・What doesthe man say has done?(男性は何をしたと言っていますか?)

【設問例:会話特有の問題】

・What will happenat 3:00P.M.?(午後3時に何が起こりますか?)

・Why didthe man go to New York?(男性はなぜニューヨークに行ったのですか?)

・How didthe woman receive the product?(女性はどのようにして商品を受け取りましたか?)

・What isthe woman planning to do?(女性は何をしようとしていますか?)

③ 発言の意図を問うもの(2~3問程)

文脈から発言を判断。発言に至るまでの、話の流れを理解することが最も重要です。

【設問例】

・What doesthe man mean when he says, “Not at all”?(男性が“Not atall”と言った意味は何ですか?)

・Why doesthe woman say “Certainly”?(女性が“Certainly”と言ったのはなぜですか?)

④ 図表との関連を問うもの(3問)

図表が問題用紙に印刷されているパターンもありますが、図表だけでは問題は解けません。会話の内容を踏まえた上で、該当する情報を図表から読み取ります。

【設問例】

・Look atthe graphic. Where is the woman now?(図を見てください。彼女は今いるのはどこですか?)

・Look atthe graphic. Where will the festival probably be held?(図を見てください。フェスティバルはどこで行われると考えられますか?)

放送される会話の種類は、日常会話とオフィスでのビジネス会話の2種類があります。店員と客などの日常会話は易しめで、オフィスでのビジネス会話は難易度が高い傾向にありますが、問題の難易度によっては日常会話でも難しく、ビジネス会話でも易しい設問もあります。

日常会話の例題を挙げて、解答する際に確認すべきポイントをお伝えします。

例題)

《放送文》

Question 1through 3 refer to the following conversation.(問題1-3は次の会話に関するものです)

M: Hi, this is Jon Anderson.I’m calling about a coffee machine we ordered from your store last week. Weordered the CZ-100 Brewing System, but received CZ-10 instead.

(こんにちは。Jon Andersonと申します。先週あなたのお店に注文したコーヒーメーカーのことでお電話しています。CZ-100 Brewing Systemを注文したのですが、代わりにCZ-10を受け取取ったのです)

W: Oh, I’m sorryfor the trouble, Mr. Anderson. Do you have your order number with you now?

(Anderson様、ご不便をおかけして申し訳ございません。注文番号は、今お手元にございます

でしょうか?)

M: Yes, the number is 65789.Could you send the correct order as soon as possible? I’ll be out of town fromThursday for a business trip.

(はい、番号は65789です。なるべく早く正しい注文品を送ってもらえますか? 木曜日から出張で出かける予定なんです)

W: Sure, we willship it right away, It should arrive by Tuesday afternoon.

(もちろんです、すぐに発想いたします。火曜日の午後までには到着するはずです)

《設問文》

1.Whatproblem does the man mention?(男性はどんな問題について述べていますか?)

(A) He receivedthe wrong model.(彼は間違ったモデルを受け取った)

(B) He has beencharged incorrectly.(間違って課金された)

(C) The productarrived late.(製品が遅れて到着した)

(D) The coffeemachine does not function properly.(コーヒーメーカーが正常に機能しない)

2.What doeswoman ask for?(女性は何を求めていますか?)

(A) The man’shouse address.(彼の家の住所)

(B) The man’stelephone number.(彼の電話番号)

(C) The confirmnumber.(確認番号)

(D) The date ofthe purchase.(購入日)

3.What willthe man probably do on Thursday?(男性は木曜日に何をすると思われますか?)

(A) The orderagain.(再び注文する)

(B) Travel onbusiness.(出張に行く)

(C) Send a ordernumber.(注文番号を送る)

(D) Contact thewoman.(女性に連絡する)

ポイント1:聞き取る内容を確認

まず、設問を先に読み、聞き取る内容と誰が答えを言うかを確認しておくこと。時間があれば、選択肢にもざっと目を通しておくといいでしょう。設問文1は、男性が述べている内容、設問文2は、女性が求めている内容、設問文3は、男性が金曜日に何をするか答える内容、この3つを意識しながら放送される会話を聞きましょう。

ポイント2:冒頭を聞いて用件を確認

設問の1問目にトラブルに関する設問がある場合は、冒頭でその内容が分かります。男性は、

「We ordered the CZ-100 BrewingSystem, but received CZ-10 instead.」つまり、

「CZ-100 Brewing Systemを注文したが、CZ-10を受け取取った」と言っています。型番が異なっ

たモデルを受け取っているため、1問目の正解は(A)です。会話の中で、nut やbutなど、マイナ

スを連想させる表現もトラブルだというヒントになります。

ポイント3:質問の表現を確認

設問の2問目は、女性が求めているものを聞き取りましょう。何かを訪ねる表現がヒントです。

女性は「Do youhave your order number with you now?」と、「注文番号」を今持っているか尋ねています。この「order number」のことを、「confirm number」=「確認番号」と言い換えている(C)が正解です。

ポイント4:キーワードを確認

3つ目の設問では、男性が木曜日に何をするかということを尋ねているので、「木曜日」に関する内容を聞き取るようにしましょう。ピンポイントでの聞き取りが求められます。

男性は「I’ll be out of town fromThursday for a business trip.」と、木曜日から出張で出かける予

定だと話しています。business tripを、travel on businessと言い換えている(B)が正解です。

2.攻略ポイントまとめ

① 設問を読む

どのような情報を聞き取れば設問に答えられるのかということを先に確認しておくことで、ピンポイントで会話を聞き取るヒントを得ることができます。時間がなければ、設問のみを読んで頭に入れておきましょう。時間があれば、設問を頭に入れた上で、選択肢に目を通しておくといいでしょう。

② 会話の冒頭を聞く

会話の冒頭を聞くことで、「どこで」、「誰が」、「何について」話しているという会話の概要を理解することができます。基本的に1問目が冒頭の聞き取りに対応しているので、1問目の設問は先に読んでおいた上で会話を聞くことが効率的です。

③ 会話の詳細を聞く

2問目、3問目は、ピンポイントの情報を問うものが多いので、概要が分からなくても該当する部分さえ聞き取れれば正解することが可能です。設問を頭に入れておいて、求められている情報だけ待ち伏せして解答するようにしましょう。

設問は3問で、設問を読み上げる時間が3秒程度、設問と設問の間は8秒あります。1問目が読み始められてから、次の会話が流れるまで約35秒あります。この時間は、放送された会話の問題を解く時間と、次の会話の設問を先読みする時間となります。理想的な速さは、2問目の読み上げが終わるくらいまでに解答を終えられるぐらいです。残りの20秒弱は次の3問を先読みする時間にあてるといいでしょう。


リスニングPART4の対策ポイント!

1.PART4の問題タイプごとの攻略ポイントを知ろう!

PART4はPART3と同じ力が問われているのですが、重要なのは1人の話し手によるトークのシチュエーション、目的、展開をしっかりと理解する力です。

例題)

《放送文》

Question 1through 3 refer to the following telephone message.(問題1-3は次の電話のメッセージに関するものです)

Hi, Mr.Anderson. This is Aricia Russel from Hadley Pharmaceuticals. We have receivedyour application for the sales staff position and we’dlike to invite you for an interview at 1P.M. on Wednesday. We’d also like to remind you to bring a reference list with you. In themeantime, I’d like to ask you about when you can moveinto the California area, and when is a good time for you to start workinghere. When you have got this message, please call me back at 666-1007. Thanyou.

(こんにちは、Andersonさん。Hadley Pharmaceuticals社のAricia Russelと申します。あなたの販売担当職への応募を受け付けましたので、水曜日の午後1時に面接にお越し頂きたいと思います。また、紹介先のリストもお忘れなくご持参下さいますようお願い致します。さしあたって、あなたがいつカリフォルニアに引っ越してくることが可能か、そしてこちらで働き始めるのはいつがよいかを伺いたいと思います。このメッセージを聞かれましたら、666-1007まで折り返しお電話下さい。宜しくお願い致します)

《設問文》

1.What isthe main purpose of the message?(メッセージの主な目的は何ですか?)

(A) To ask aboutan application(応募について聞くこと)

(B) To announcesales results(売り上げの結果を知らせること)

(C) To schedule ajob interview(就職面接を予定すること)

(D) To inform ofa medicine(薬について知らせること)

2.What isthe listener asked to bring?(聞き手は何を持ってくるように求められていますか?)

(A) Anapplication form(申込書)

(B) A referencelist(紹介先のリスト)

(C) An updatedschedule(最新の予定表)

(D) A photoidentification(写真付き身分証明書)

3.What doesthe speaker want to know?(話し手は何を知りたがっていますか?)

(A) When thelistener will move(聞き手がいつ引っ越すか)

(B) How long thelistener has been working(聞き手がどのくらいの間働いているか)

(C) How manypeople will participate in(何人の人が参加するか)

(D) Where thedocuments should be stored(書類がどこに保管されるべきか)

ポイント1:説明文の種類を確認

まず、PART3と同じく設問を先読みし、聞き取る内容を確認しておくこと。その次に指示文を聞いて、これから流れる説明文の種類を聞き取って把握しておきましょう。問題用紙に指示文は印刷されていないため、followingの後に集中して聞き取ることがポイントです。例題では、“telephonemessage”が放送されることを指示文で説明しています。

設問1は、“purposeof the message”について聞かれています。Messageというのは留守番電話メッセージのことです。何を目的として留守番電話にメッセージを残したかが問われています。

設問2は、“listener asked to bring”、聞き手が持ってくることを依頼されたものは何かについて質問しています。

設問3は、“speaker want to know”、話し手が知りたいことが問われています。

指示文のfollowingの後の部分と、設問の内容を把握して解答していきましょう。

ポイント2: 電話の目的を確認

留守番電話メッセージの場合は、用件は電話をかけてきた方にあり、電話をかけた目的は名乗った後に伝えられます。

設問1の“purpose of the message”について説明している文は、“This isAricia Russel from Hadley Pharmaceuticals. We have received your applicationfor the sales staff position and we’d like toinvite you for an interview at 1P.M. on Wednesday”この下線部です。自分のことを名乗った後に、「応募を受け付けたので、水曜日の午後1時に面接に来て欲しい」という、電話をかけた目的を説明しています。これを示す(C)が正解です。

目的に関する問題の場合、選択肢には説明文を要約したものが入っていることが多くあります。内容の要約を特定するスキルが求められます。

ポイント3: 依頼内容を聞き逃さず、確認

留守番電話のメッセージでは、依頼を伝えられることが多くあります。説明文の“We’d also like to remind you to bring areference list with you.”の、bringの後を聞き、持ち物をピンポイントで特定することが大切です。bring a reference listと伝えているため、設問2の正解は(B)です。reference listとは、転職しようとする人物をよく知る人物の連絡先(=紹介先)が掲載されているもののことです。そのことを知らなかったとしても、同じ語が選択肢に入っているので選びやすいでしょう。

ポイント4: 後半の具体的な情報を確認

設問3は、トークの後半の内容を問われることが多いので、話の展開を追うことができていると正解を導きやすくなります。話し手が知りたがっていることを聞き取るには、何かをたずねる表現がポイントです。

“In themeantime, I’d like to ask you about when youcan move into the California area, and when is agood time for you to start working here”

下線部でいつカリフォルニアに引っ越してくることが可能か聞きたいと述べていることから、これを言

い換えた(A)が正解です。

2.攻略ポイントまとめ

① 設問を読む

PART3 と同様、放送文を聞く前に設問を先読みしておくことで、求められている情報を確認することができます。時間がなければ、設問のみを読んで頭に入れておきましょう。時間があれば、設問を頭に入れた上で、選択肢に目を通しておくといいでしょう。時間があれば、設問を頭に入れた上で、選択肢に目を通しておくといいでしょう。

また、設問の中で使われている単語から、アナウンス・留守番電話・宣伝・トーク・ニュースなどの説明文のタイプを特定することも可能です。

問題文タイプ使われている単語
アナウンスannouncement
留守番電話message, call(電話をする), caller(電話をする人)
宣伝advertisement, advertise(宣伝する)
トークtalk
ニュース

report, broadcast(放送する)

② 説明文の冒頭を聞く

会話の冒頭を聞くことで、「どこで」、「誰が」、「何について」話しているという会話の概要を理解することができます。基本的に1問目が冒頭の聞き取りに対応しているので、1問目の設問は先に読んでおいた上で会話を聞くことが効率的です。

③ 説明文の詳細を聞く

2問目、3問目は、ピンポイントの情報を問うものが多いので、概要が分からなくても聞き取れれば正解することが可能です。設問を頭に入れておいて、求められている情報だけ待ち伏せして解答するようにしましょう。解答のスピードは、PART3 と同じく、2問目の質問文の読み上げが終わる頃に3問目を読み始められると理想的です。読むスピードが上がれば、3問目の読み上げが始まってからでも間に合います。


リーディングPART5の対策ポイント!

1.PART5の問題タイプごとの攻略ポイントを知ろう!

<文法問題>

●派生語(品詞)の問題

文法問題の中で品詞を問う問題が最も多く出題されます。品詞の問題は解きやすく、時間を節約

できる問題の1つです。

例題)

Plum Red Ltd. Carries a wide—— of underwear made with durable and light-weight materials.

(Plum Red社は丈夫で軽い素材でできた、—— 種類の下着を取り扱っています)

(A)vary(変わる)

(B)various(様々な)

(C)variety(種類)

(D)variously(様々に)

PART5 では、先に英文を読むのではなく、選択肢を見て問題タイプをチェックしましょう。例

題の選択肢のように語尾だけが異なる単語が挙げられているものは派生語を使った品詞の問題で

す。

品詞の問題は語順がポイントになるので、空欄前後の構造を確認しましょう。例題の英文で

は、空欄の直前に形容詞のwideがあり、直後には前置詞のofがあります。前置詞の前で一度意味

が切れるので、スラッシュを入れて文を区切ります。そうすると、「形容詞wideに続く品詞は何

か」ということが問われた問題だということが分かります。

beautiful sceneryや、interesting bookのように、形容詞に続く品詞は「名詞」です。(A)=動

詞、(B)=形容詞、(C)=名詞、(D)=副詞なので、正解は(C)のvarietyです。

●動詞の問題

時制や態、不定詞・動名詞などがポイントです。問題タイプによってポイントが異なり、動詞の

活用の知識が求められます。

例題)

The painter explained that the oldpaint must —— before the wall can be repainted.

(壁を再塗装する前に古い塗装は——と塗装屋は説明しました)

(A)remove(取り除く)

(B)removed(取り除いた)

(C)be removed(取り除かれる)

(D)removing(取り除いている)

まず選択肢をチェックすると、remove=「取り除く」を活用した様々な形が挙げられていま

す。このことから、動詞の形を問う問題だと分かります。

空欄の前後を確認すると、直前に助動詞のmustがあるので、空欄には動詞の原形が入ります。

また、接続詞beforeの前で意味が切れ、空欄までで英文が完結するので、その後ろは読み飛ばし

ても大丈夫です。

(A)=原形、(B)=過去・過去分詞系、(C)=受動態、(D)=ing形で、動詞の原形は

(A)removeと、(C)be removedの2つがあるので、主語を確認します。The painter explained that…の後ろがthat節になっていて、その主語はthe old paintだということが分かります。

(the old )paintとremoveの意味の関係は、paintが「何かを取り除く」ではなく、paintが「取り除かれる」という意味。このように主語が動作の対象となる場合には、受動態を用いるので、正解は(C)です。

●接続詞の問題

接続詞と前置詞の意味や使い方に関する問題が出題され、形と意味の両方の知識が必要です。2

つの内容をつなぐ役割を持つため英文も長くなります。そのため、素早くポイントを理解し、意味

を把握する力が求められます。

例題)

—— the inclementweather, over three hundred people participated in the Woodside District

Walkathon, raising over9,000 dollars for the hospital.

(荒れ模様の天候——、300人以上の人々がWoodside地区長距離競歩に参加し、病院のために9,000ドル以上の寄付金を集めました)

(A)Even(~でさえ)

(B)Despite(~にもかかわらず)

(C)Instead of (~の代わりに)

(D)While(~の間に)

選択肢をチェックしてみると、(A)=副詞、(B)=前置詞、(C)=群前置詞、(D)=接続

詞で、これらはすべて2つの内容をつなぐ接続詞の役割を持っています。

—— the inclement weather,ここまでを見ると、動詞がないので節(主語+動詞の文)ではなく

、名詞句です。名詞句を後ろに取ることができるのは前置詞。選択肢には前置詞が(B)Despite

(~にもかかわらず)と、(C)Instead of (~の代わりに)があります。品詞だけでは正解を選

べないため、意味を確認します。inclement weather=「悪天候」と、three hundred people

participated=「300人以上の人々が参加した」をつなぐのに最も適切なのは、「~にもかかわらず」なので、正解は(B)です。

<語彙問題>

●形容詞の問題

語彙問題の特徴は、同じ品詞で異なる単語が並んでいることが挙げられます。選択肢の品詞と密接な繋がりのある単語や、内容の理解がポイントです。

例題)

We regret toannounce that all operation will be temporarily suspended due to —— weatherconditions.

(——な天候により、残念ながら全ての運航が一時的に停止することをお知らせします)

(A)provisional(仮の)

(B)confidential(秘密の)

(C)moderate(穏やかな)

(D)severe(過酷な)

文法問題と同様、まずは選択肢を確認して問題タイプを特定します。例題のように選択肢に異な

る単語が挙げられていたら、単語自体の意味を問う「語彙問題」だと判断します。まずは品詞を特

定し、品詞をヒントに意味のつながりを確認していきます。例題の選択肢は全て形容詞なので、ヒ

ントは名詞とのつながりです。この場合、空欄直後の名詞のweather conditions=天候に合う形容詞が正解となります。「——な天候により、残念ながら全ての運航が一時的に停止する」という文章なので、天候は良くないと考えられます。しがたって、悪天候を意味する(D)severeが正解です。

●動詞の問題

周りの単語とセットのフレーズがヒントになることが多い動詞の問題ですが、それで解けない場合は内容を理解することが必要です。動詞の場合、どの動作を行うことで意味がつながるのかを確認します。

例題)

Those who need toget —— for travel expenses please submit an expense form by the 25day ofeach month.

(出張費を——する必要がある方は、毎月25日までに経費精算用紙を提出してください)

(A)reimbursed(清算される)

(B)acquainted(知らされる)

(C)estimated(見積もられる)

(D)started(開始される)

選択肢には異なる動詞の過去形 / 過去分詞形が挙げられています。文の構造からは正解を判断で

きないため、文脈をつかむ必要があります。

ポイントとなるのがget —— for travelexpensesの部分です。動詞getの後ろに使うことができ

て、ravel expenses=出張費に対して行えるものが空欄に入ります。慣用語として成り立つかと、

意味が通るかの両面から選択肢を絞り込むことができます。

travel expenses=出張費がヒントとなり、(A)reimbursedの「清算される」が正解です。get

reimbursed forで、「~の清算をする」という意味になります。

get started=「始める」や、get acquainted=「知り合う」という慣用語はありますが、例題の英

文では意味が通じないので不正解です。また、get estimatedという慣用語はないので、(C)も不

正解です。

●名詞の問題

主語や目的語になる名詞が問われている場合は、動詞や主語の内容に関わるものの意味を特定す

ることがポイントです。

例題)

The —— fromthis year’s charity marathon will go towards the resurfacing of the road.

(今年のチャリティマラソンの——は、道路の再舗装に使われる予定です)

(A)progress(進捗)

(B)proceeds (収益)

(C)assembly(集会)

(D)benefits(手当)

選択肢には名詞が挙げられており、空欄は主語に当たる部分のため、後ろの前置詞や動詞がヒン

トになります。

この英文の主語は、The —— from this year’scharity marathonで、チャリティマラソンから得た

何かが正解のヒントになります。主語の後のgo towardsは、「~に使われる」という意味がある

ので、空欄に入る主語は、「道路の再舗装に使われる」対象となることが分かります。

チャリティマラソンは資金集めをするイベントなので、正解は(B)proceedsです。Proceeds

はcharity marathonの他、donation=寄付金や、donate=寄付するなどとも関連する単語なので覚

えておくといいでしょう。

(D)benefit(s)をお金について使う場合は、「手当」や「給付金」のことを指します。Proceedsと間違えやすいので注意が必要です。

2.攻略ポイントまとめ

<文法問題>

基本的な知識を問う問題は文法のポイントを確認するだけで正解を判断できるので、易しい問題であれば5秒程度で正解を特定することができます。なるべく時間をかけないように気を付けましょう。

① 選択肢を先に見る

英文よりも先に選択肢を確認することで、問題タイプを特定し、素早く正確にポイントを絞る

ことが可能です。

② ポイントを絞る

意味を理解しないと解答できない問題なのか、意味が分からなくても解答できる問題なのかを

確認します。文法問題は、文のルールさえ分かれば正解できることが多くあります。ただ、形だけに頼りすぎると解答できないものも出てくるので、前後の意味を理解することで確実に正解することができます。

③ 英文からヒントを読み取る

問題のタイプが分かったら、品詞の問題タイプであれば前後関係、接続詞・前置詞の問題タイプであれば空欄直後の構造や意味の関連性など、問題の英文から正解するためのヒントを読み取ります。

④ 選択する

問題の英文から分かるヒントに基づいて、選択肢の中から適切なものを選びます。選ぶ際には空欄前後の意味を確認するとミスが減ります。

文法問題は、知っていれば正解を選択することはできますが、知らなければいくら悩んでも変わりません。知らない問題に時間を使わず、よく分からない場合は適当にマークしましょう。

<語彙問題>

語彙問題といっても、問題文を全て読んで答えを選択するような読解力が問われることはほとんどありません。日本語で例を挙げると、選択肢に

(A)なんとなく (B)強く (C)いっぱい (D)ばったり

が挙げられているとします。問題文を読む際には選択肢と意味のつながりが一番強いものを特定できれば正解できます。選択肢は全て副詞なので、これからが修飾する動詞を確認してみましょう。問題文の空欄の後に「食べた」という動詞が続いていたら、それだけで答えは(C)の「いっぱい」だと特定できます。このようにPART5の語彙問題では、基本的にフレーズの知識が問われているのです。

① 選択肢を確認する

同じ品詞で意味の異なる単語が並んでいる場合は語彙問題だと判断できます。英文を読む前に選択肢を把握しておけば判断しやすいでしょう。

② ポイントを絞る

語彙問題は単語の形だけで解答することはできません。PART5の語彙問題は、フレーズの知識があるかどうかを測る問題が多く出題されます。選択肢の品詞と意味的に強いつながりのある本文の単語がヒントになるため、選択肢に並ぶ品詞を確認しましょう。

③ 英文からヒントを読み取る

選択肢に形容詞が挙げられている場合は、修飾される側の名詞を、副詞が挙げられている場合は、修飾される側の動詞がヒントとなることが多くあります。対応する単語が特定できない場合には、英文全体を読んで、空欄に入る単語が特定できるかどうかチェックしてください。

④ 選択する

英文から得たヒントに基づいて、選択肢から適切なものを選びます。文法問題と同じく、語彙

問題も最終的には知識が問われるものが多いため、知らない問題は適当にマークして時間を節約することも大切です。


リーディングPART6の対策ポイント!

1.PART6の問題タイプごとの攻略ポイントを知ろう!

PART6は文法問題と語彙問題に分かれており、空欄の前後、または空欄を含む一文を読むだけで解答できるものが16問中4問程度あります。あとの12問程度は、空欄を含む一文だけではなく、前後の文脈をきちんと読んで理解しなければ解答できない問題です。その中には、各長文につき1問のセンテンス問題も含まれ、全部で4問出題されます。そのため、全体的な読解力も必要です。文脈の理解が必要な問題タイプを以下に紹介します。

●代名詞問題(1問程度)

<本文と選択肢の例>

Ms. Wilsonwill contact —– after the party is over.

(Ms. Wilsonはパーティーが終わった後に—–に連絡します)

(A)him(彼に)

(B)each(それぞれ)

(C)her(彼女に)

(D)you(あなたに)

この一文では誰に連絡をとるのか分からないので、これより前の文を読んで連絡を取る人物として適切な人を選択します。

●接続副詞問題(1~2問程度)

<本文と選択肢の例>

—– thesystem will not be up and running until the end of the month.

(—– 今月末までシステムが稼働しません)

(A)Nevertheless(それにも関わらず)

(B)Besides(そのうえ)

(C)Moreover(また)

(D)Therefore(したがって)

接続副詞は話の展開を伝える役割があるため、空欄前後の内容を関連づけないと解答することができません。空欄より前の文章を読み、「今月末までシステムは稼働できない」に対応する接続詞を選択します。

●時制問題(2問程度)

<本文と選択肢の例>

We —– theoffice supplies on May 15 by fast delivery.

(私たちは迅速な配達で5月15日に事務用品を—–)

(A)will ship(「発送する」の未来形)

(B)had shipped(過去完了形)

(C)shipped(過去形)

(D)are shipping(現在進行形)

この一文だけでは、過去のことなのか未来のことなのか現在の事なのか不明なので、前後の文から時間の流れを把握して適切な時制を選択します。

●語彙問題(6問程度)

<本文と選択肢の例>

You must—– it by the day business trip.

(あなたは出張の日までに —– をする必要がある)

(A)consider(~を検討する)

(B)conference(~を会議する)

(C)promote(~を促進する)

(D)estimate(~を見積もる)

この一文だけを見れば全て当てはまる可能性があります。前後の文章を読んでitが何か、それに対して何をすることが適切なのかを読み取ることが大切です。

●センテンス問題(4問程度)

<選択肢の例>

(A)This research helped us improve our product.

(この研究は当社の製品を改善するのに役立ちました)

(B)However, we solved the problem within for hours.

(しかし、私たちは数時間以内に問題を解決しました)

(C)Important information will be provided later day

(重要な情報は後日提供される)

(D)Please listen to us If you have any questions.

(ご不明な点がございましたら、お気軽にお聞かせ下さい)

本文の前後の展開を読み取り、意味の繋がる文を選択します。例えば、直前の文が研究に関する内容であれば(A)が繋がり、問題が起こったという内容であれば(B)へと繋がりそうです。空欄前後の繋がりをきちんと読み取る読解力が求められます。

2.攻略ポイントまとめ

①冒頭で概要を把握する

文脈を理解しないと解答できない問題が多いため、まず話の概要を把握する必要があります。概要は冒頭に書かれているので、1問目がどんな問題であったとしても、冒頭から概要を把握しながら読んで解答していくことがポイントです。

②選択肢を確認する

2問目以降は、選択肢を見てどんな問題か把握します。残り時間が少ない場合は、文脈を理解しなくても解ける品詞問題や関係代名詞問題などを優先して解答することがポイントです。

③ヒントは本文から読み取る

文脈を理解しなくても解答できる問題であれば、空欄の前後だけを確認して解答します。文脈を理解しないと解けない問題であれば、必ず前後の文も読む必要があります。センテンス問題は、前後の文を読まないと解答できないので、本文を読んでヒントを得るようにすることがポイントです。

④選択する

本文から読み取ったヒントを基に選択肢の中から適切なものを選びます。読解力の必要なPART6の問題ですが、最終的には選択肢の単語を知っているか、知らないかで正解できるか、できないかが決まる問題もあります。よく分からない場合には考えることに時間を使わず、適当にマークして残りのPART7に時間を費やすることがポイントです。


リーディングPART7の対策ポイント!

1.PART7の問題タイプごとの攻略ポイントを知ろう!

シングルパッセージは1つの文書に対して2~4個の設問に答える問題(全10文書29問)が出題されます。ビジネス文書が中心ですが、短いものから長いものまで様々です。文書を読む時間を確保する他、時間内に素早く読めるかどうかがカギです。

マルチプルパッセージは、関連する2つの文書に対して設問5問に答える問題(全2セット10問)と、関連する3つの文書に対して設問5問に答える問題(全3セット15問)が出題されます。

<PART7 全体の文書タイプ>

◎e-mail:Eメール

冒頭に差出人と受取人の名前が書かれ、件名も書かれています。件名を読めば、本文を読む前に

どのような内容のメールなのかを推測することが可能です。

◎letter:手紙

冒頭にDear~と受取人の名前が書かれていて、文書の終わりに差出人の名前が書かれていま

す。それ以外の情報の流れはEメールと同様です。

◎memo, note:メモ

メモのレイアウトはEメールと似ています。冒頭に書き手と受け手が書かれ、件名も書かれていることがほとんどです。基本的に、社内文書や電話メモが書かれていることが多くあります。

◎information, notice:お知らせ

イベントや工事、改装など、多岐にわたるお知らせの文書が書かれています。

◎advertisement:広告

サービス、商品、イベントなどの告知や、求人広告などの文書。冒頭で興味を引きつけるような

文書から入り、詳細へと続く流れです。

◎article:記事

雑誌や新聞のような記事が出題されます。ビジネス関連の記事がメインとなるので、単語のレベ

ルが上がり、難易度が高い傾向にあります。

◎schedule, itinerary:スケジュール

何時に何が予定されているか、時系列に並んでいるので、読解というよりは設問で求められてい

る情報を探すタイプです。

◎Web page:ウェブページ

基本的には広告と同じような文書です。パッセージのレイアウトがウェブサイトのようになって

おり、サービスや商品についての説明が書かれています。

◎billing statement:請求書・明細書

商品の明細書や公共料金の請求書などの文書が出題されます。日付や金額などの数字を読み取っ

たり、注意書きの内容が問われたりする問題が出題されます。

◎Message Chain / Online Discussion:チャット・オンラインディスカッション

メッセージのやり取りが書かれています。会話内容の他、発言の意図などが問われます。

<PART7 全体の問題タイプ>

◎目的・概要に関する問題(9~10問)

文書の目的や概要に関する設問。基本的に1問目で出題されます。目的や概要は「冒頭」で判断するか、「全体の流れ」から読み取るようにします。選択肢は基本的に要約されているため、注意して読み取るようにしましょう。

◎詳細情報に関する問題(17~20問)

具体的な情報を求める設問。情報を本文からピンポイントで特定します。具体的な情報のため本文が理解できていれば正解を選ぶのは難しいことではないですが、本文で使われている語句が言い換えられていることもあるので、注意が必要です。

◎本文と選択肢を照らし合わせる問題(10~15問)

明確な答えは書かれておらず、推測されることを問う設問。内容を理解することが求められています。本文の情報を読むだけではなく、選択肢の情報と照合しながら解答する必要があるので、時間のかかる難易度の高い問題です。選択肢は全て文で構成されているため、選択肢の文が長くなります。さらに本文の表現が大きく言い換えられていることも多いため、正確に読み取る力が求められます。

◎NOT型の問題(4~6問)

本文に書かれていない情報、または間違っている情報を求める設問。選択肢から本文に書かれている情報を一つずつ消去して、残ったものが正解となります。本文に書かれていることと同じ表現は簡単に消去できますが、本文での表現を言い換えて選択肢に並んでいるものも多くあります。選択肢を3つ消去するためにも、同意語を特定する力を身につけておく必要があります。

◎語彙問題(2~3問)

指定された単語と同じ意味を持った上で、本文の文脈にぴったりと当てはまるものを選択します。本文の文脈を読み取り、選択肢の単語と入れ替えられるかどうかを確認します。該当する単語の同意語と言えるものが複数選択肢の中にあるため、本文の文脈を理解する読解力が必要です。もし、どれが正解か分からない場合は、選択肢の4つの単語を本文に当てはめて意味が通じそうなものを選ぶといいでしょう。

◎意図問題(2問)

チャット系のもので出題され、発言の意図を問う設問。PART3とPART4で出題される意図問題と同じタイプで、話の展開を読み取って意図を推測します。例えばチャットで、送り主が「I’m so sorry」と書いた意図は何かを問う問題の場合、「I’m so sorry」という表現だけで答えを判断せずに、直前の話の流れを読み取って、どのような内容に対して「I’m so sorry」と伝えたかを読み取ることで、その表現の意図を推測することができます。

◎文挿入問題(2問)

該当する文が、本文のどこに入るかという設問。挿入する文の意味をしっかりと読み取った上で本文を読み、(1)、(2)、(3)、(4)のどこに当てはめると話が繋がるかを特定します。選択肢には(1)~(4)の番号だけしか書かれていないため、マークミスをしないよう気を付けましょう。

◎複数文書参照型問題(各セット、1~3問)

この問題はマルチプルパッセージ特有のもので、複数の文書の情報を関連づけないと解けない問題のことです。問題を見ただけでは判断できず、質問文の形式は「詳細情報に関する問題」と「本文と選択肢を照らし合わせる問題」と同様です。

2.攻略ポイントまとめ

<シングルパッセージ>

① 文書タイプと文書の概要を把握すること

本文を読み始める前に、まず指示文を見てどの種類の文書なのかを把握します。次に、ビジネス文書では冒頭に目的や概要が書かれているため、設問で冒頭部分が問われていなくとも冒頭は必ず読んで理解しておきましょう。そうすることで、文書全体の内容を理解しやすくなります。

② 設問を正確に読むこと

先に文書ではなく、設問を読んでどの問題タイプなのかを確認しておきます。概要を理解する問題なのか、正解の根拠をピンポイントで特定する問題なのかを確認した上で、パッセージの文書を読み進めていきましょう。

③ 単語で選ぶのではなく、言い換えを見抜くこと

選択肢の中には、本文にある単語で書かれているものがあります。これが正解だと安易に選んでしまうと、不正解だということが多々あります。基本的に本文での単語を言い換えたものが選択肢に並んでいるのです。言い換えには、抽象化・要約・別の単語やフレーズを使用していることなどがあり、本文の言葉をどのように言い換えられているか見抜く必要があります。

④ 時間に余裕が無くなったら、選択肢が短い問題を優先に解くこと

時間内に全部解けそうにない場合は、問題が具体的なもの、選択肢が短いものを優先的に選んで解いていきましょう。

<マルチプルパッセージ>

① シングルパッセージの解法を押さえること

シングルパッセージと解法はさほど大きな変化はありません。冒頭で概要や目的が伝えられ、詳細情報へと展開していく基本的な本文の読み方や、問題の形式、解法はシングルパッセージと全く同じです。

② 設問からどの文書を読めば良いのか特定すること

設問を読んだ際に、2つまたは3つの文書の内、どの文書に関する問題かをまずは特定しましょう。そうすることで無駄なく読み進めることができます。1つ目の文書に関する問題を解き終えてから、2つ目または3つ目の文書の問題を解いていくことが基本的な順番です。

③ 情報を関連づけること

2つ、あるいは3つの文書は基本的に何かしら関係があります。それぞれの文書の関係を把握することで、複数の文書の情報を関連付けて解答する問題に対応しやすくなります。5問中1問は必ず複数の文書の情報を関連づけないと正解できない問題が出題されるので、複数の文書の情報を関連付けて解答する力を身につけておきましょう。


アイザックで、400点台⇒700点台へスコアアップ!

これまで紹介してきたPARTごとの対策ポイントを押さえて、効率的に勉強をしていけば600点突破も夢ではありません。しかし、日々の仕事や学業に追われてTOEICの勉強の時間を確保するのは難しい、独学に自信がないという方もいらっしゃるかもしれません。また、すぐに結果を出したいという場合は、独学では時間がかかりすぎてしまう恐れも。

そのような時は、プロの講師の力を借りることが近道です。アイザックでは、TOEICスコア990点満点のベテラン講師がマンツーマンで親身にレッスンを行い、自分のペースに合わせてスコアアップをすることができます。長期間のレッスンだけでなく、5日間短期コースもあるので、早く結果を出したい方にはお勧めです。実際に短期間コースに参加した受講生の中で、400点台から700点台にスコアアップした方も。独学に自信がない、早く結果を出したいという方、まずはお気軽に無料体験レッスンをお試しください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次