TOEIC®500点をとる勉強法を徹底解説! PARTごとの対策ポイントまとめ

TOEIC®のスコア500点を突破したい。でも、なかなか500点の壁を越えられない…。

TOEIC®のスコアアップには誰しも悩むもの。500点を突破するためには地道な努力も必要ですが、PART1~7の問題形式、対策のためのポイントを知っておくと効率的にスコアアップできます。ということで、ここでは各パートの問題の対策・攻略アドバイスをまとめてご紹介します。日頃の文法、単語、リスニングなどの勉強と共に、ぜひ参考にしてみてください。

TOEIC®500点は、どの程度の英語力が必要?


500点を突破するためにはどの程度の英語力が必要なのでしょうか。TOEIC®公式ページでは、リスニングは「打ち解けた状態で”How are you?”などの簡単な質問を理解することができる」、リーディングは「500点は、センター試験で8〜9割を取れる人が初めてTOEIC®を受けた時に取れるスコア」と言われています。つまり、簡単な会話ならリスニングできて、受け答えが可能、基礎的な文法を使った言い回しを使ってライティングができることが500点のスコア基準だということです。英検でいうと3級~準2級の英語力です。

そもそもTOEIC®は、リスニング(約45分間・100問)、リーディング(75分間・100問)、合計約2時間で200問に答えるマークシート方式の一斉客観テストです。出題形式は毎回同じで、テストは英文のみで構成されており、英文和訳・和文英訳といった設問はありません。リスニングセクションは、PART1からPART4まであり、会話やナレーションを聞いて設問に解答します。リーディングセクションは、PART5からPART7までで、印刷された問題を読んで設問に解答する形式です。


リスニングPART1の対策ポイント!

1.PART1の特徴を知ろう

PART1の出題形式は、「写真描写問題」で6問出題されます。人物や風景など問題用紙に印刷されている1枚の写真を見て、その写真の内容を正しく描写した文章を聞き取り、4つの選択肢の中から選ぶ問題です。PART1は比較的易しい問題が多いので最も手が付けやすいのですが、全問正解するのは簡単なことではありません。人物がメインの写真よりも、物がメインになる写真の方が難易度の高い傾向にあり、前半は易しい問題が多いのですが、後半になると難しい表現が増えてくるためです。

スコアアップのためには、日常的に使われるさまざまな単語や表現を知っておくことが大切です。また、発音の似た単語や、勘違いしやすい表現などもしっかりおさえておく必要があります。試験時間が2時間も続く長丁場なので、集中力を保つためにも、英文の中に一部でも写真と異なる描写があった場合にはすぐに消去するといいでしょう。

2.PART1の攻略ポイントを知ろう!

PART1を攻略するためのポイントは、「一部の文法と表現力」です。

リスニングなのに と思われるかもしれませんが、似通った文法と表現が出てくるため、きちんと違いを理解していないと正しい答えを選択することが難しいことも。

例えば、現在完了形と現在進行形の違いについて例を挙げてみます。

レストランでステーキを注文し、ウェイトレスがステーキを持ってきてくれたとします。その際の、以下の2つの文章の違いは何か分かりますか

① Steak have been served.

② Stake are being served.

①は、ウェイトレスが「お待たせいたしました。ステーキをご注文のお客様」と、テーブルにステーキを乗せて、そのまま置かれた状態を意味しています。serveされたのは過去で、そのserveされたままの状態が続いているのが「have been served」という現在完了形です。

②の場合は、ウェイトレスが「お待たせいたしました。ステーキをご注文のお客様と、今この瞬間にステーキをテーブルに乗せているという場面を意味しています。これが、「be being served」という現在進行形の受動態です。

今度は表現の違いについて、例を挙げてみます。

① A woman is putting on a coat.

② A wiman is wearning a coat.

①の putting onは、身に着けていない状態から身に着けるという動作を表します。つまり、coatを着ていない状態から、腕を袖に通してcoatを着ようとする動作がputting on a coatです。ひっかけ問題として頻出されるので注意しておきましょう。

②のwearningは、すでに身に着けている状態を表します。すでにコートを着ている人は、wearning a coatと言えます。

このように、PARTでは、「一部の文法と表現力」がポイントになります。

3.攻略ポイントまとめ

  • 写真の問題タイプを見ること

人物が1人か、複数か、あるいは物や風景なのかをチェックし、描写のパターンを予測することがポイント。

  • 放送文の写真の描写を聞く

Aを聞く  正解の場合:続きを聞いてB、C、Dが不正解であることを確認する

不正解の場合:Bを聞く

Bを聞く       正解の場合:続きを聞いて、C、Dが不正解であることを確認する

不正解の場合:Cを聞く

Cを聞く  正解の場合:続きを聞いてDが不正解であることを確認する

不正解の場合:Dを聞く

Dを聞く→ Dが正解であることを確認する

※正解かどうか迷った時の判断するポイントは・・・。

◎写真に写っていない物や、人物がしていない動作が描写された場合には、すぐに消去すること。

◎正解か不正解か判断できないものがあった場合、他に正解だと思うものがあればそれを選択すること。

◎他が全て不正解ならば、判断できなかったものを選択すること。


リスニングPART2の対策ポイント!

1.PART2の特徴を知ろう

PART2の出題形式は、「応答問題」で、25問出題されます。設問と、それに対する3つの応答が放送されます。問題用紙には設問も、選択肢も記載されておらず、Mark your answer on your answer sheet. という英文だけが印刷されています。

設問や選択肢を文字で確認することができないため、3つの選択肢の音声が全て流れ終わってから答えを判断しようとすると、どれが正解だと思ったのか分からなくなることがあります。音声を聞きながら判断していく必要があります。特に集中力がいるパートで、3~4問ほどは、選択疑問文など長めのものが出題されます。難問でもひるまずにキーポイントとなるところに集中して聞き取っていきましょう。

また、設問の種類と応答パターンをよく知っておくことが大切です。設問は、質問か普通の文の2種類あり、質問は、具体的な情報を求めるWH疑問文と、YESかNOかを問う疑問文と、質問以外の文のパターンがあります。

2.PART2の攻略ポイントを知ろう!

PART2を攻略するためのポイントは、「質問の聞き取り」です。質問に対する3つの選択肢から正しく応答しているものを選びます。質問のポイントを理解するためには「冒頭」が、意味を理解するためには「動詞」の聞き取りが重要です。

(A),(B),(C)の選択肢があるので、質問の意味さえ分かれば正解することができます。これを素早く判断しないといけないため、英語力にプラスして情報処理能力が必要になります。

意味を理解するために必要な動詞が聞き取れなかったとしても、場所などを聞いている疑問文の設問の場合は、冒頭が聞き取れれば正解することができます。質問が理解できなかった場合は消去法を活用するのもひとつの手です。

正解だと思う選択肢をマークする際は、設問のキーポイントを頭に入れて、1つずつ応答文と照らし合わせ、正解だと思ったところに鉛筆を置いておきましょう。他が不正解なのを確認してからマークすることがポイントです。正解が分からなかったらどれかマークして、次の問題に切り替えましょう。

また、設問が流れる前に英語の指示文が約1分流れます。毎回同じ内容なので聞く必要はなく、時間を有効に使うために指示文が流れている間はPART3の設問を先読みしておくこともコツです。リスニングテスト中にリーディングセクションの問題を見ることは禁止されていますが、リスニングセクション内であれば先読みしても問題ありません。ただし、「Now, let us begin with Question No.〇」というフレーズが流れたらすぐ問題が始まるので、このフレーズが聞こえたら音声に集中しましょう。

3.攻略ポイントまとめ

  • 設問を聞く

基本的に動詞までの前半部分を聞き取れれば、設問の大体の内容を理解することができます。全部聞き取るのが難しい場合は、前半だけ頭に入れることで応答に備えることが可能です。

  • 応答を聞く

Aを聞く  正解の場合:続きを聞いてB、Cが不正解であることを確認する

不正解の場合:Bを聞く

Bを聞く   正解の場合:続きを聞いて、Cが不正解であることを確認する

不正解の場合:Cを聞く

Cを聞く→ Cが正解であることを確認する

適当に聞いても3割は正解できるPART2は、設問で使われた単語と同じ単語や、発音が似ている単語を応答に混ぜておくことで、誤答を誘うという仕掛けがあります。質問が聞き取れなかった場合や応答の意味が理解できなかた場合の対処法として、誤答を誘っているものは消去するといいでしょう。


リスニングPART3の対策ポイント!

1.PART3の特徴を知ろう

PART3の出題形式は、「会話問題」で39問出題されます。2人、または3人の会話を聞いて、会話についての3つの設問に答えます。もっともふさわしいものを(A)、(B)、(C)、(D)の4つの選択肢の中から1つ選び、解答用紙にマークします。会話は問題用紙に印刷されていませんが、設問文と選択肢は印刷されており、会話と設問文は1度ずつ放送されます。39問の内、1つの会話で3つの設問があるので、聞く会話は13個あります。新形式では、会話の中で聞いたこと、図などで見た情報を関連づけて解答する設問もありました。

前半は易しめの問題が多く、後半は難易度が高くなります。易しめな会話の場面は、店や駅、美術館などで客とのやり取り行われるものです。客と店員が深い話をすることはなく、大抵「在庫があるかどうか」、「次の電車はいつ来るか」、「チケットを買いたい」など、表面的なやり取りがほとんどです。会話のパターンも決まっており、「ありますか?」と聞いたら「あいにく…」となるのがお決まりです。

一方、難易度が高い会話は、ビジネスの場面です。同僚同士の会話は、業界も様々で、内容も展開も多種多様です。高得点をとるためには、ビジネスの場面での会話を理解して正しい解答を選ぶ必要があります。

2.PART3の攻略ポイントを知ろう!

PART3を攻略するためのポイントは、「リーディング」と「読むスピード」です。リスニングセクションですが、設問と選択肢はリーディングになります。あらかじめ設問の内容を知っておくことで、的を絞って聞き取りやすくなるため、会話が放送される前に、できる限り設問文と選択肢の要点を読み取って準備をしておくことが大切です。そのためにも読むスピードがポイントです。リスニングもリーディングも情報処理能力が主に問われていると言えるので、素早く読んで意味を理解する力が必要です。

先読みをして、事前に把握しておいた情報をもとに、会話を聞きながら、もしくは会話が終了したらすぐ正解を判断しましょう。この際、マークシートを塗りつぶしている時間がかかってしまうので、印をつけておくだけにとどめ、リスニング終了後、リーディングテストの最初にまとめてマークシートを塗りつぶしましょう。マークシートに印をつけたらすぐに次の設問を先読みし、会話が放送される前に注目すべき情報を絞っておき、放送が始まったら音声に集中します。

で、難問に集中しすぎず、先読みのリズムを崩さないように注意しましょう。

PART3は、いかに設問の先読みに集中できるかが重要です。1つの会話に対して、3つの設問に答える時間が約80~90秒あります。この時間を全て使って解答するのではなく、正解の選択とマークシートへの記入を短い時間で済ませ、余った時間を先読みにあてていくことがポイントです。

3.攻略ポイントまとめ

① 設問を読む

どのような情報を聞き取れば設問に答えられるのかということを先に確認しておくことで、ピンポイントで会話を聞き取るヒントを得ることができます。時間がなければ、設問のみを読んで頭に入れておきましょう。時間があれば、設問を頭に入れた上で、選択肢に目を通しておくといいでしょう。

② 会話の冒頭を聞く

会話の冒頭を聞くことで、「どこで」、「誰が」、「何について」話しているという会話の概要を理解することができます。基本的に1問目が冒頭の聞き取りに対応しているので、1問目の設問は先に読んでおいた上で会話を聞くことが効率的です。

③ 会話の詳細を聞く

2問目、3問目は、ピンポイントの情報を問うものが多いので、概要が分からなくても該当する部分さえ聞き取れれば正解することが可能です。設問を頭に入れておいて、求められている情報だけ待ち伏せして解答するようにしましょう。

設問は3問で、設問を読み上げる時間が3秒程度、設問と設問の間は8秒あります。1問目が読み始められてから、次の会話が流れるまで約35秒あります。この時間は、放送された会話の問題を解く時間と、次の会話の設問を先読みする時間となります。理想的な速さは、2問目の読み上げが終わるくらいまでに解答を終えられるぐらいです。残りの20秒弱は次の3問を先読みする時間にあてるといいでしょう。


リスニングPART4の対策ポイント!

1.PART4の特徴を知ろう

PART4の出題形式は、「説明文問題」で30問出題されます。1人の人物が、特定の1人または複数の人々に情報を伝えるために話をする放送文が流れます。ある程度長めのアナウンス、天気予報、職場でのプレゼンテーションなど、その内容に対する設問の答えを4つの中から選びます。PART3 と同様、1つの放送文につき3問に答えるのですが、トークの中で聞いたことと、図などで 見た情報を関連付けて解答する設問もあります。

PART4では、設問を先に読んで問われている内容を確認し、それらに関する情報を聞き取る必要があり、PART3とほぼ同じスキルが問われます。PART3では2人以上の人物の会話なので、問題のヒントを待ち伏せして聞き取りやすいのですが、PART4では1人だけしか話さないので、どの辺りにヒントがくるか分かりづらいです。そのため、PART4ではストーリーの展開の理解が求められます。PART4にはよく使う表現や決まった展開が多く、明確なタイプがあり、それぞれの展開にもほぼ同じパターンやよく使われる表現があります。以下に例を挙げてみます。

・宣伝:イベント・商品・サービスなど

・ニュース:企業合併・ビジネス拡大・工場オープンなどのビジネスニュース

・留守番電話メッセージ:問題報告・情報伝達など

・アナウンス / トーク:計画報告・情報伝達・人物紹介など

1人が大勢の人に向けて情報を伝えるビジネスの場面といえば、大きなイベントでのスケジュール告知や、会議におけるマネージャーからの報告などです。タイプや展開パターン、よく使われる表現を知っておくとPART4に取り組みやすくなるでしょう。

2.PART4の攻略ポイントを知ろう!

PART4を攻略するためのポイントは、「先読み」と「読むスピード」です。

PART4では1つの説明文が終わると3つの設問に答えるのですが、解答する時間として設問の間には約8秒間のポーズがあります。図表問題の場合は12秒間ポーズがあります。このポーズの間で初めて設問を読んでいては間に合わないため、まず設問文を先に読む必要があるのです。設問文を先読みし、選択肢に目を通し、設問のポイントをあらかじめ押さえておきます。そして説明文を聞きながら、分かった設問は指を折っておきましょう。聞き終わった後正解を判断し、マークシートは印をつけておくだけにとどめ、リスニング終了後、リーディングテストの最初にまとめてマークシートを塗りつぶしましょう。マークシートに印をつけたらすぐに次の設問を先読みし、会話が放送される前に注目すべき情報を絞っておき、放送が始まったら音声に集中します。前半は易しめの問題が多く、後半は難易度が高くなります。難問は落としてもいいという気持ちで、次の問題の冒頭を聞き逃さないことに集中しましょう。

PART4はリスニングセクションですが、設問と選択肢はリーディングになります。あらかじめ設問の内容を知っておくことで、的を絞って聞き取りやすくなるため、会話が放送される前に、できる限り設問文と選択肢の要点を読み取って準備をしておくことが大切です。そのためにも読むスピードがポイントです。リスニングもリーディングも情報処理能力が主に問われていると言えるので、素早く読んで意味を理解する力が必要です。

PART4では、説明文が始まる直前の指示文がポイントです。

“Questions 71through 73 refer to the following advertisement.”( 問題71-73は次の広告に関するものです)

このような指示文が流れますが、following~の後を集中して聞く必要があります。このフレーズは重要ですが、問題冊子に印刷されていないため、集中して聞き逃さないようにしましょう。

followingの後にはどんなジャンルの音声が流れるかが示されます。PART3は全部“Conversation”(会話)ですが、PART4では様々なジャンルの説明文が放送されるので、followingに続く部分を聞いておけば、放送が流れる前にジャンルを特定しておくことが可能です。指示文の例をいくつか挙げてみます。

・following telephone message.(電話のメッセージに関するものです)

・following announcement.(お知らせに関するものです)

・following excerpt from a meeting. (会議の一部に関するものです)

3.攻略ポイントまとめ

① 設問を読む

PART3 と同様、放送文を聞く前に設問を先読みしておくことで、求められている情報を確認することができます。時間がなければ、設問のみを読んで頭に入れておきましょう。時間があれば、設問を頭に入れた上で、選択肢に目を通しておくといいでしょう。時間があれば、設問を頭に入れた上で、選択肢に目を通しておくといいでしょう。

また、設問の中で使われている単語から、アナウンス・留守番電話・宣伝・トーク・ニュースなどの説明文のタイプを特定することも可能です。

問題文タイプ使われている単語
アナウンスannouncement
留守番電話message, call(電話をする), caller(電話をする人)
宣伝advertisement, advertise(宣伝する)
トークtalk
ニュースreport, broadcast(放送する)

② 説明文の冒頭を聞く

会話の冒頭を聞くことで、「どこで」、「誰が」、「何について」話しているという会話の概要を理解することができます。基本的に1問目が冒頭の聞き取りに対応しているので、1問目の設問は先に読んでおいた上で会話を聞くことが効率的です。

③ 説明文の詳細を聞く

2問目、3問目は、ピンポイントの情報を問うものが多いので、概要が分からなくても聞き取れれば正解することが可能です。設問を頭に入れておいて、求められている情報だけ待ち伏せして解答するようにしましょう。解答のスピードは、PART3 と同じく、2問目の質問文の読み上げが終わる頃に3問目を読み始められると理想的です。読むスピードが上がれば、3問目の読み上げが始まってからでも間に合います。


リーディングPART5の対策ポイント!

1.PART5の特徴を知ろう

PART5の出題形式は、「短文穴埋め問題」で30問出題されます。1つの英文の中の空欄に入る、最も適切な語句を4つの選択肢から選ぶ問題で、文法や語彙などの知識が求められます。

30問のうち、15問程度は「文法問題」が出題されます。TOEIC®の文法は主に高校1年生までの基礎文法で、英検でいうと5級から準2級のレベルが出題されます。基礎だからといって簡単かというとそうではありません。ビジネスでよく使う語彙が出題され、文法の構造が複雑になるため、基礎文法力だけではなく、TOEIC®頻出語彙もしっかりと身につけておく必要があるのです。

残り半分の15問は「語彙問題」が出題されます。問題の英文を全部読めるかどうかではなく、空欄周辺の内容から、空欄にどんな単語を入れると意味が通じるかということがPART5の語彙問題です。語彙問題では、英文全体を読むことではなく、空欄前後の単語の正しい組み合わせを知っているか、知らないか、ということが問われています。そのため、知らない語彙の問題に時間をかけても正解数は変わりません。勉強をする際には語彙の知識力を身につけることに集中する努力が必要ですが、試験中は知らない問題を適当にマークして、確実に正解できる問題はなるべく短時間で解答し、他の問題を解く時間を稼ぎ、着実に点数を取ることが大切です。

2.PART5の攻略ポイントを知ろう!

PART5を攻略するためのポイントは、「時間配分」です。

リスニングセクションでは音声を聞きながら解答を進めていきますが、リーディングセクションではPART5からPART7までを制限時間の75分で解答しなければいけません。そのため、PART5やPART6で時間を使いすぎてしまうとPART7にかける時間がなくなってしまい、解答できないまま試験が終了してしまうことになりかねません。

制限時間内にPART7の最後まで解ききれるためにも目標解答時間を設定することがポイントです。PART5は1問あたり目標20秒、最低でも30秒で解答できるようにしておくといいでしょう。1問あたり20秒でPART5を解ききれたら、10分、30秒で解ききれたら15分で終えることができる計算になります。75分の内、15分を使っても残りは60分。PART6とPART7にかける時間を確保できるのです。PART5にいかに時間をかけすぎないかということが、リーディング全体の出来を左右します。

PART5 で出題される語彙の問題と、品詞の選択、動詞の形の選択、代名詞や関係詞の選択、接続詞や前置詞の選択をする文法の問題に対応するため、学習の段階で、問題を解きながら英文法をきちんと復習しておくことが大切なポイントです。

3.攻略ポイントまとめ

<文法問題>

基本的な知識を問う問題は文法のポイントを確認するだけで正解を判断できるので、易しい問題であれば5秒程度で正解を特定することができます。なるべく時間をかけないように気を付けましょう。

  • 選択肢を先に見る

英文よりも先に選択肢を確認することで、問題タイプを特定し、素早く正確にポイントを絞る

ことが可能です。

  • ポイントを絞る

意味を理解しないと解答できない問題なのか、意味が分からなくても解答できる問題なのかを

確認します。文法問題は、文のルールさえ分かれば正解できることが多くあります。ただ、形だけに頼りすぎると解答できないものも出てくるので、前後の意味を理解することで確実に正解することができます。

  • 英文からヒントを読み取る

問題のタイプが分かったら、品詞の問題タイプであれば前後関係、接続詞・前置詞の問題タイプであれば空欄直後の構造や意味の関連性など、問題の英文から正解するためのヒントを読み取ります。

  • 選択する

問題の英文から分かるヒントに基づいて、選択肢の中から適切なものを選びます。選ぶ際には空欄前後の意味を確認するとミスが減ります。

文法問題は、知っていれば正解を選択することはできますが、知らなければいくら悩んでも変わりません。知らない問題に時間を使わず、よく分からない場合は適当にマークしましょう。

<語彙問題>

語彙問題といっても、問題文を全て読んで答えを選択するような読解力が問われることはほとんどありません。日本語で例を挙げると、選択肢に

(A)なんとなく (B)強く (C)いっぱい (D)ばったり

が挙げられているとします。問題文を読む際には選択肢と意味のつながりが一番強いものを特定できれば正解できます。選択肢は全て副詞なので、これからが修飾する動詞を確認してみましょう。問題文の空欄の後に「食べた」という動詞が続いていたら、それだけで答えは(C)の「いっぱい」だと特定できます。このようにPART5の語彙問題では、基本的にフレーズの知識が問われているのです。

  • 選択肢を確認する

同じ品詞で意味の異なる単語が並んでいる場合は語彙問題だと判断できます。英文を読む前に選択肢を把握しておけば判断しやすいでしょう。

  • ポイントを絞る

語彙問題は単語の形だけで解答することはできません。PART5の語彙問題は、フレーズの知識があるかどうかを測る問題が多く出題されます。選択肢の品詞と意味的に強いつながりのある本文の単語がヒントになるため、選択肢に並ぶ品詞を確認しましょう。

  • 英文からヒントを読み取る

選択肢に形容詞が挙げられている場合は、修飾される側の名詞を、副詞が挙げられている場合は、修飾される側の動詞がヒントとなることが多くあります。対応する単語が特定できない場合には、英文全体を読んで、空欄に入る単語が特定できるかどうかチェックしてください。

  • 選択する

英文から得たヒントに基づいて、選択肢から適切なものを選びます。文法問題と同じく、語彙

問題も最終的には知識が問われるものが多いため、知らない問題は適当にマークして時間を節約することも大切です。


リーディングPART6の対策ポイント!

1.PART6の特徴を知ろう

PART6の出題形式は、「長文穴埋め問題」で大問の数は4つで、大問1つにつき4問の小問があり、合計で16問出題されます。長文の英文の中に4つの空欄があり、そこに入る、最も適切な語句や一文を4つの選択肢から選ぶ問題です。

問題はPART5と似ているのですが、空欄の前後を見ただけで解ける問題と、空欄を含んだ 文だけでなく、前後の文も読んで文脈を把握しないと解けない「文脈問題」と、前後の文脈につながる1文を選ぶ「センテンス問題」が混ざって出題されます。時間のかからない問題と、時間のかかる問題が混合しているのですが、じっくり読んで解く時間はありません。読解問題ではないので深い理解は問われませんが、ポイントを素早く絞ったり、話の展開を正確に読み取ったりするスピードが必要です。制限時間内に残りのPART7まで解ききるために、PART6でも解答時間に気を付けながら取り組むことが大切です。

2.PART6の攻略ポイントを知ろう!

PART6を攻略するためのポイントは、「時間配分」です。1問あたり20秒、最低でも30秒を目標に解答できるようにしましょう。1問あたり20秒で解答した場合には約5分、30秒であれば約8分で全て解ききれる計算になります。1問20秒を目標にPART7に使う時間をなるべく多く確保していきたいところです。

しかし、時間のかかる問題もあるため、全ての問題を同じ速度で解くのは難しいため、簡単な問題は短い時間で素早く解くようにすることがポイントです。文脈問題やセンテンス問題に時間が多少かかったとしても、平均して1問あたり最大30秒で解き終えることを目標にしましょう。そのためにも、難しいと感じた設問については最初のうちは時間配分の徹底を優先して、何かにマークをしたら次の問題に進むよう練習して時間を節約することを心がけましょう。学習を続ける内にコツを掴んで、リーディングのスピードが上がり、素早く解けるようになっていきます。

PART6の対策でリーディング力を身につけておくと、PART7の対策にも対応できます。「冒頭で概要や目的をつかみ、その後細かい情報へと入って読んでいく」、この流れに沿って問題の英文を理解し、ポイントを掴んで素早く解答することが大切です。

3.攻略ポイントまとめ

冒頭で概要を把握する

文脈を理解しないと解答できない問題が多いため、まず話の概要を把握する必要があります。概要は冒頭に書かれているので、1問目がどんな問題であったとしても、冒頭から概要を把握しながら読んで解答していくことがポイントです。

選択肢を確認する

2問目以降は、選択肢を見てどんな問題か把握します。残り時間が少ない場合は、文脈を理解しなくても解ける品詞問題や関係代名詞問題などを優先して解答することがポイントです。

ヒントは本文から読み取る

文脈を理解しなくても解答できる問題であれば、空欄の前後だけを確認して解答します。文脈を理解しないと解けない問題であれば、必ず前後の文も読む必要があります。センテンス問題は、前後の文を読まないと解答できないので、本文を読んでヒントを得るようにすることがポイントです。

選択する

本文から読み取ったヒントを基に選択肢の中から適切なものを選びます。読解力の必要なPART6の問題ですが、最終的には選択肢の単語を知っているか、知らないかで正解できるか、できないかが決まる問題もあります。よく分からない場合には考えることに時間を使わず、適当にマークして残りのPART7に時間を費やすることがポイントです。


リーディングPART7の対策ポイント!

1.PART7の特徴を知ろう

PART7の出題形式は、「読解問題」で、54問出題されます。Emailや告知文、社内回覧文、テキストメッセージやスタントメッセージ(チャット)などを読んでそれに関する設問に対して4つの選択肢の中から選ぶ問題です。

1つの文書を読んで設問に答える「シングルパッセージ問題」が2問と、2つまたは3つの文書を読んで設問に答える「マルチプルパッセージ問題」5問あります。「マルチプルパッセージ問題」とは、文書が2つの「ダブルパッセージ問題」と、文書が3つの「トリプルパッセージ問題」のことです。基本的にはどれか1つの文書に関する問題なので、シングルパッセージと同じ解き方が使えます。ただし、設問5問の内、1~3問は複数の文書の情報を関連させないと解けない問題です。つまり、2つの文書に散らばっている情報を合わせる問題がマルチプルパッセージの基本です。3つの文書を関連させる問題はまれなので、まずは基本を押さえましょう。

2.PART7の攻略ポイントを知ろう!

PART7を攻略するためのポイントは、「時間配分」です。1つの問題に時間をかけている余裕はないので、リーディングセクションの他のPARTと同様、ペースを崩さずに解くことが大切です。PART6まで時間配分通りに順調に解いていけば、PART7 の試験時間は約55分確保されています。見直しのための時間を差し引くと実質約54分。1問につき1分のペースを守りましょう。しかし、早く解ける問題に1分かける必要はなく、最も時間のかかるマルチプルパッセージのために節約するようにペース配分を考えましょう。リーディングセクションでは少しでも時間を前倒ししながら解き進んでいくことがポイントです。

時間に余裕がなくなってきた時は、時間のかかるNOT問題や、ある程度広い範囲を読んで理解しないと解けない問題は適当にマークして、ある特定の部分を見れば正解が分かる易しい問題だけを解いて確実に得点していくのも作戦です。また、文書の長さや形式はジャンルによって様々なので、自分の得意なジャンルから解いていく方法でも大丈夫です。

シングルパッセージは30分以内で解き終わり、マルチプルパッセージは25分で解き終えることを目標にしましょう。マルチプルパッセージの方が、時間がかかるとはいっても、実はシングルパッセージよりも解きやすい問題も多くあります。マルチプルパッセージを開始する予定時間になったら、シングルパッセージを解き終えてなくとも残りは何かにマークして、マルチプルパッセージを解き始めるよう時間管理を徹底することを心がけましょう。

3.攻略ポイントまとめ

<シングルパッセージ>

  • 文書タイプと文書の概要を把握すること

本文を読み始める前に、まず指示文を見てどの種類の文書なのかを把握します。次に、ビジネス文書では冒頭に目的や概要が書かれているため、設問で冒頭部分が問われていなくとも冒頭は必ず読んで理解しておきましょう。そうすることで、文書全体の内容を理解しやすくなります。

  • 設問を正確に読むこと

先に文書ではなく、設問を読んでどの問題タイプなのかを確認しておきます。概要を理解する問題なのか、正解の根拠をピンポイントで特定する問題なのかを確認した上で、パッセージの文書を読み進めていきましょう。

  • 単語で選ぶのではなく、言い換えを見抜くこと

選択肢の中には、本文にある単語で書かれているものがあります。これが正解だと安易に選んでしまうと、不正解だということが多々あります。基本的に本文での単語を言い換えたものが選択肢に並んでいるのです。言い換えには、抽象化・要約・別の単語やフレーズを使用していることなどがあり、本文の言葉をどのように言い換えられているか見抜く必要があります。

  • 時間に余裕が無くなったら、選択肢が短い問題を優先に解くこと

時間内に全部解けそうにない場合は、問題が具体的なもの、選択肢が短いものを優先的に選んで解いていきましょう。

<マルチプルパッセージ>

  • シングルパッセージの解法を押さえること

シングルパッセージと解法はさほど大きな変化はありません。冒頭で概要や目的が伝えられ、詳細情報へと展開していく基本的な本文の読み方や、問題の形式、解法はシングルパッセージと全く同じです。

  • 設問からどの文書を読めば良いのか特定すること

設問を読んだ際に、2つまたは3つの文書の内、どの文書に関する問題かをまずは特定しましょう。そうすることで無駄なく読み進めることができます。1つ目の文書に関する問題を解き終えてから、2つ目または3つ目の文書の問題を解いていくことが基本的な順番です。

  • 情報を関連づけること

2つ、あるいは3つの文書は基本的に何かしら関係があります。それぞれの文書の関係を把握することで、複数の文書の情報を関連付けて解答する問題に対応しやすくなります。5問中1問は必ず複数の文書の情報を関連づけないと正解できない問題が出題されるので、複数の文書の情報を関連付けて解答する力を身につけておきましょう。

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